サービスとはタダという意味じゃない
オイドンが鼻垂らしていた頃なんて、両親が比較的高額品を買い求める際に「勉強してくれよ」やら「何かオマケないの?」やら厚かましく要求していた。
当然お店も「勉強します」とか「今なら設置料金無料です」など売り文句を並べていた。
現代ではなかなか見ない光景。
日本人の根強い文化として、作業や知識に対して軽視しがちなのかなって思う。
文化というのは、日本という国が今日まで歩んできた沢山の概念や作法などでもあるので、それを否定しているわけではない。
が、Vapeに限らず、物体を手に入れること以外には金を払いたくないという概念が少なからず自分にある。
「これくらやってくれてもいいじゃん」「これくらい教えてくれたっていいじゃん」。
『これくらい』などと思っているなら、自分で調べてやればいいはずなのに。
『サービス』という言葉を間違ってはいないか確認してみた。
無料という意味も確かに入ってはいるのだが、『サービス』という言葉全てが無料という意味ではないようだ。
例えば「宅配サービスはじめました。」という張り紙を見て、宅配が無料という意味に受け取ることはなかなかない。
サービス業と聞いて無賃で働いている職種と思っているわけではない。
オイラもVAPEにおいては普通の消費者という立場。
いろいろ経験してきて得た知識やスキルも少ないながらもある。
特別なものは何一つなく、バッテリーとの向き合い方やらビルドやら温度管理やら。
「へぇ~。お前のブログの知識ってそんなに価値あるものなのか。こんなもんで?」って思ったあなた!
オイラの知識に価値がないから、ブログで1円も儲かってないぞ(笑)。
知識、技術、施術、運搬など物体でないものをサービスと位置付けた場合、『奉仕』ということだけではやっていけないことが確認できる。
例えば送料無料。配送員が無賃で宅配するわけないのは明白なのだから、何処かで誰かが支払っている仕組みとなる。
サービスという名の『奉仕』は本当はタダじゃないと感じている。
商品代に乗っかっていたり、掛率を変更したり。
サービスする側だって儲けがないと(コロナ禍は別として)、運営し続けられなくなってしまう。
だから知識や技術などのサービスには対価が必要なのだろう。
というよりこれが一番必要なんだと思う。
儲けがとれるなら優秀な人材を雇用したり、新たな人材を教育したりできる。
それでいいし、そうでなくてはならない。
そうでないパターンとして、儲からないから教育しないし、低い人件費で済ませることになる為、知識も技術もないサービスの質が下がる。
長持ちしないものを安く買えるメリットと引き換えに、メンテナンスがずさんですぐ壊れて、買い替えサイクルが早くなる。
クレームをつけてもイマイチ話が通じなくて対処してもらえない。
極論ではあるがコストを掛けるべきでないものもあるから、我々消費者はしっかり選ぶ必要がある。
提供者が無料を提案する事には乗っていいとは思う。
無料か有料かはサービスする側の選択。
有料を提案された消費者側は、有料が嫌なら他を当たるか自分でやるか。
無料でやれ!という強要することは、タダ働きを強要することと同義。
自分でできないクオリティを他人に任せるなら、金がかかるのが当たり前。
そこに更に精度を求めるなら割高になるのは致し方ないと思わざるを得ない。
オイラだってもし仕事で「お前さんの作業は無価値」と言われたらゲンコツだよ。
逆に「お前さんの作業は金を払う価値がある」と言われたら、全力で取り組むことだろうよ。
物体に価値があるようにサービスにも価値がある。
お客様は神様じゃなくなってしまった(もともと神じゃない)現代。
エンドユーザーは目の前の数字を追いかけるのではなく、賢く選択する必要がある。
私は自分の仕事の価値観を見出すためにも、サービスに支払いを惜しまないようにしようと思う。
以上でーす。
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