ミストを軌道に乗せろ Orbital RDA
個性的な人はクセが強い。
良くも悪くも人間にはクセがあり、それが個体差というものなのかもしれない。
それは様々な言葉で表現され、時には「尖る」「丸い」だったり「面白い」「面白くない」だったり、褒め言葉だったり悪口になったり。
しかしこれまたクセが弱いのが個性だったりする。
と、まあこんな感じで物事をこねくり回して考えるから、皆からは「面倒くさい」というわれる。
いーのだ。これは個性だ!....個性だモーん。
今回のは優等生といえる。
見た目はシンプルで優れた機構を有していて、フレーバーはとても濃厚。
ただ私はこれを外観で「欲しい!」とはならない。
シンプルだがシンプルすぎるわけではなく、強度の為と思われるが若干のセレーションなどが入っていて、ほんの少しの個性がかえってシンプルすぎることを個性に出来ていない。
じゃあなんで買ったのよ。それは入手しやすいシンプルでローハイトな優れた22mmのドリッパーが欲しかったから。
あんまりレビューされてなかったので買ってみたというのもある。
《開封&パーツ》
箱にOrbital(周回軌道の、環状の)とある。それっぽいデザイン。
中もシンプル。
Tレンチ、ストックのスクリューとOリング、BFピンかな。
大きく分けると3ピース構造でデッキ内にマスが集中している
デッキ構造はワスプナノ方式。
特筆すべきはAFCリング。
これが回ることでエアを片側だけに遮断したり、両側を開放したり。
トップキャップもAFCできるので、エアフローを内外二段構え。
分厚いポストから開いたエアホールは珍しく下向きではなく、上向きにコイルに当たる角度がとられている。
デッキのエア取り込み口から1段上にトップキャップのエアホールが設けられている。オーバードリップ時にリークを防ぐのが狙いと思われるのだが、AFC開度が外から分かりにくいという欠点を持ち合わせる。
吸い込んでからトップキャップ回せばいいからさほどストレスでもないが。
ドローの調整は基本的にトップキャップだけで完結する。
かなりAFCが効くので、少ないストロークながら非常に精巧に設計されている。
キャップ裏のチャンバーは綺麗なドームで、絞りの効いたドリップチップへとスムーズなミストの運びが予想される。
ビルドはジグのガイドがあるので苦もなく簡単に終了。
因みにトップキャップとデッキとのクリアランスも絶妙で、キャップは緩くて簡単にハマるのだが、重いModに乗せてキャップだけ摘まんで持ち上げても落ちない。
エアフロー調整でキャップを回してもエアフロー調整範囲内であれば、デッキが一緒に回ることは皆無だった。
これはマジで凄い。
《フレーバー》
文句無し。
沢山の種類のリキッドを試せてはいないが、結構直接的な味の出方。
ぼんやり優しいではなく、くっきりとフレーバーを感じるタイプ。
いいぞ!いいぞ!
ドローは激重から重めDLまで。
ビルド写真でもお気付きかもしれないが、爆煙向けではない。
少なめのミストを得意とする、大人しさがウリ。
見た目は地味、中身は優秀。
出木杉くん系アトマイザーでした。